体質や持病の種類・程度によっては、フォシーガが服用できないケースがあります。
毎回出している「型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム」を見ると、肥満・非肥満によって薬物選択の優先順位が少し異なることがわかります。
フィットクリニックではフォシーガ(5mg/10mg)の処方を行っております。
余談ですが、阻害薬は余分な糖の排泄、尿量増加によるダイエット効果が期待できるため、一部の自由診療クリニックなどで若年女性などをターゲットに、糖尿病ではないがダイエットをしたい、という方に向けて自費で処方されているようです。しかし、これまで述べてきたような注意点に留意し、処方に精通した医師が慎重に投与すべき薬と考えますので、私はあまり好ましくないことだと考えています。
肥満を合併する、インスリン血糖値を下げるホルモンは潤沢に出ているが、それがうまく効いていない「インスリン抵抗性」が想定される患者さんでは優先順位第位、肥満のない、インスリンを自前で作る力がもともと体質的に弱い「インスリン分泌不全」が想定される患者さんでは優先順位は下位となっています。上述の通り、「インスリン分泌不全」タイプの患者さんでは合併症のリスクが高まるため、あまり優先して投与する薬ではないのですが、日回の内服で済む血糖降下作用の高い薬ですので、やせ型の「インスリン分泌不全」タイプの患者さんであっても、適切に他の薬と組み合わせて処方することがあります。
●フォシーガ5mg・10mgの処方価格(服用したことがある方)
最後に、これは医療者側が留意することなのですが、前回・前々回のブログで取り上げた「インスリン分泌不全タイプ」、つまり、体質的・遺伝的に血糖値を下げる物質であるインスリンを自前で作る力が弱い人に阻害薬を投与すると、前述の「ケトアシドーシス」のリスクが高まるため、慎重に投与することが重要です。私はそのような患者さんでは、インスリンの注射、あるいは体内でインスリンを作るのをサポートする飲み薬を併用するようにしています。ちなみに、インスリンは自前でたくさん作れるがそれがうまく活かせていない「インスリン抵抗性」タイプではあまりこの心配はありません。
SGLT2阻害薬というのは薬の種類名で、実際の薬物名でいきますと、院内では、ジャディアンス、フォシーガの採用があります。また、前回紹介した阻害薬の成分をミックスした、カナリア配合錠、トラディアンス配合錠も採用しています。前者は「カナグル」という名前の薬と「テネリア」という名前の薬、後者は「トラゼンタ」という名前の薬と「ジャディアンス」という名前の薬をミックスしたものです。
糖尿病について知りたい全ての方のために、情報を提供しています。
皆さまこんにちは、小金井つるかめクリニック 糖尿病内科の深石貴大です。
次の服用時間まで半日以上あるときに飲み忘れに気付いた場合は、できるだけ早く1回分を服用してください。次の服用時間まで半日未満の場合は、服用を1回飛ばして次の服用時間に1回分を服用してください。その際、絶対に2回分を一度に飲んではいけません。薬の服用量が多すぎると、副作用の発現リスクが高くなります。
フォシーガ錠5mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
フォシーガはインスリン製剤の代替薬ではありません。特に1型糖尿病の方の場合、体内でインスリンを産生できないため、インスリンを中断することはできません。インスリンの投与を中止すると、急激な高血糖やケトアシドーシスが生じるおそれがあるため、自己判断でインスリンの投与を中断しないでください。
フォシーガなどSGLT2阻害薬の特徴的な副作用として、性器感染や尿路感染(膀胱炎など)があります。これは、SGLT2阻害薬の作用により尿中に糖分が多く排出され、尿路や陰部で雑菌などが繁殖しやすくなるためです。
性器感染症・尿路感染症は治療が遅れると、腎盂腎炎や敗血症などをまねくこともあります。気になる症状がある場合は、すみやかに受診して適切な治療を受けてください。
選択的SGLT2阻害剤フォシーガ慢性心不全の効能又は効果に関する電子添付文書を改訂 ..
フォシーガは、授乳中の方を対象とした臨床試験を実施しておらず、安全性が確立していません。一方で、動物を対象とした試験では、フォシーガが乳汁中へ移行することが明らかになっています。
したがって、授乳中の方にフォシーガを使用する場合は、授乳を中止するのが望ましいとされています。
フォシーガ 10mg は 1 型糖尿病患者における心不全または慢性腎
フォシーガを妊娠中の方に投与した場合の安全性は確立されていません。
なお、動物を対象とした試験では、フォシーガが胎児へ移行することが確認されており、出生児の腎盂および尿細管の拡張が認められたとの報告もあります。
したがって、妊娠中の方や妊娠している可能性のある方にはフォシーガを投与せず、糖尿病がある場合はインスリン製剤などを使用します。
SGLT2阻害薬というのは薬の種類名で、実際の薬物名でいきますと、院内では、ジャディアンス®、フォシーガ®の採用があります。 ..
重度の腎機能障害がある場合、あるいは末期腎不全で透析中の場合は、フォシーガの血糖降下作用が期待できません。また、腎機能障害が中等度であっても、十分な血糖降下作用が得られない場合があります。そのため、腎機能障害がある方にフォシーガを使用する場合は、定期的に検査を行うなどして投与の必要性を慎重に判断します。
慢性心不全や慢性腎臓病に用いる場合も、腎機能障害の悪化などに留意しながら投与の必要性を判断していきます。
このフォシーガ®は、SGLT2阻害薬(”エス・ジー・エル・ティー・ツーそがいやく”と呼びます)という種類の糖尿病治療薬です。 ..
添付文書上、フォシーガとの併用が禁忌となっている薬剤はありません。しかし、糖尿病治療薬や血糖降下作用に影響を与える薬、利尿薬などとの併用には注意が必要です。他の医療機関で下記のような薬剤を処方されている場合は、診察時にご相談ください。
eGFRが45mL/min/1.73m2以上の2型糖尿病患者を対象とし、インスリン
おもな副作用として、性器感染や尿路感染(膀胱炎など)が報告されています。その他、便秘や口渇、頻尿や尿量の増加なども報告されています。
また、重大な副作用として、低血糖、腎盂腎炎、敗血症、脱水などが報告されています。重大な副作用が発生することは稀ですが、下記のような症状があらわれた場合は適切な処置を行ったり受診して治療を受けたりしてください。
したがって、糖尿病の有る無しに関わらず、心臓の病気をもつ患者さんではフォシーガ ..
標準的な治療を受けている慢性腎臓病の方を対象とした臨床試験では、標準的な治療にフォシーガを追加することで病状の悪化(腎機能の悪化、末期腎不全への進行、心血管死、腎不全による死亡)が相対的に39%低下することが示されました。この試験では、副作用についても大きな問題がないことが確認されています。
以前のブログ(慢性腎臓病の新しい治療薬 ~SGLT2阻害薬~)で、紹介しましたSGLT2阻害剤のダパグリフロジン(フォシーガ ..
標準的な治療を受けている慢性心不全の方を対象とした臨床試験では、フォシーガの服用で心不全関連イベント(心血管死、心不全圧下による入院など)が26%低下しました。
つまり、標準的な治療にフォシーガを追加することで、心不全悪化のリスクや死亡がおさえられ、生命予後が改善される可能性が示唆されたということになります。
フォシーガ(SGLT2阻害薬)ってどんなお薬? 効果・効能、副作用
2型糖尿病の方を対象とした臨床試験では、フォシーガの服用でHbA1cが平均で0.41~0.45低下したという結果が得られています。また、別の臨床試験では、長期間にわたって安定した血糖コントロールが得られたことが報告されています。
また、インスリンによる治療で血糖コントロールが十分にできていない1型糖尿病の方を対象とした試験では、インスリンとフォシーガの併用でHbA1cが平均で0.36~0.40低下したという結果が得られています。
SGLT2阻害薬は心不全でも腎障害でも頼りになるマルチプレイヤー
フォシーガは、2型糖尿病、1型糖尿病、慢性心不全(慢性心不全の標準的な治療を受けている場合に限る)、慢性腎臓病(末期腎不全または透析施行中の場合を除く)に適応があります。
効能効果ごとの用法用量は、以下のとおりです。
「フォシーガ」、CKDの適応追加 国内初、糖尿病合併の有無問わず
フォシーガは、2型糖尿病だけでなく1型糖尿病にも適応があり、慢性心不全や慢性腎臓病の治療にも使用される薬剤です。血糖降下作用がインスリンに依存しないため、単独で用いる場合は低血糖の発生リスクが低いとされています。糖尿病の有無に関係なく左室駆出率の低下した慢性心不全に適しており、標準的な治療に追加することで予後の改善が期待できます。また、食事の影響を受けないため、食前でも食後でも服用できるという利点もあります。
糖尿病治療薬について | きむら内科小児科クリニック | 名古屋市緑区
フォシーガ(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)は、ナトリウム・グルコース共輸送体(SGLT)2を選択的に阻害する薬剤です。
SGLT2とは、腎臓の近位尿細管におけるグルコース(糖)の再吸収で重要な役割を担う輸送体です。フォシーガは、SGLT2を競合的かつ可逆的に阻害してグルコースの再吸収を抑制し、尿中グルコース排泄を促すことにより、血糖コントロールを改善します。
また、体液量の補正や血圧低下、血行動態の改善などさまざまな作用により、慢性心不全や慢性腎臓病を改善する効果も期待できます。
なお、「フォシーガ(forxiga)」という名称は、患者さまのため・患者さまの家族のため・医師のためを表す「for」と、inhibit glucose absorption(糖の吸収を阻害する)の頭文字の「iga」を掛け合わせる(x)ことで、既存の血糖降下薬にはない新たな作用であることを表現しているそうです。
糖尿病の薬なのに腎臓を守る?SGLT2阻害薬の腎保護作用について
“DAPA Care”は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の臨床プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されています。またフォシーガは、現在、2型糖尿病合併の有無に関わらず、駆出率が保たれた心不全患者さんを対象として有効性を評価するDELIVER第Ⅲ相試験および急性心筋梗塞(MI)または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第Ⅲ相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。
20 AZ SGLT2阻害薬フォシーガ 日本で慢性心不全の効能追加を申請
高齢の方においては、副作用の一つである脱水症状(口渇など)の自覚が乏しい場合があります。そのため、高齢の方へフォシーガを使用する場合は、症状の変化や副作用の発現などに注意しながら、慎重に治療を進めていきます。
2019.08.20 AZのSGLT2阻害剤・フォシーガ EUで2型糖尿病に関する添付文書改訂
フォシーガは、米国において、成人2型糖尿病における血糖コントロール改善のための食事および運動療法の補助療法として承認され、また、第Ⅲ相 CVアウトカム試験の結果に基づき、標準治療への追加療法で、成人2型糖尿病における心不全入院および心血管死のリスク低下の適応 *を取得しています 12。また、フォシーガは第Ⅲ相 、第Ⅲ相 試験の結果に基づき、2型糖尿病合併の有無に関わらず、 、および として承認された最初のSGLT2阻害剤です 1,13。