デュタステリドはフィナステリドよりかなり長く効く薬剤なのです。


同じ有効成分「デュタステリド」を含有するアボルブとザガーロ。 AGA治療薬の代用として「アボルブ」を個人輸入などにより入手して服用を検討する方もいらっしゃいますが、適応症が異なる薬の服用は大変危険です。


ザガーロジェネリック(デュタステリド錠)は、2020年に国内で製造開始されました。

アボダートとは、イギリスの製薬会社であるグラクソ・スミスクラインが販売する前立腺肥大症の治療薬です。 日本ではアボルブという名称で処方されています。 韓国ではアボダートをAGA治療薬として処方していますが、日本の場合は前立肥大症のみの適応です。

同じ成分のザガーロにもジェネリック医薬品は存在し、「デュタステリドZA(0.1mg/0.5mg)」が2020年10月から販売されています。

ザガーロジェネリック(デュタステリド錠)は、2020年に国内で製造開始されました。

前立腺肥大症の治療薬アボルブと、男性型脱毛症の薬であるザガーロには、いくつかの共通点があります。両者に共通する項目をご紹介します。

2020年6月よりアボルブのジェネリックの販売が解禁。各製薬会社より、「デュタステリド0.5mgAV」が発売されています。

アボルブの主成分であるデュタステリドは、ザガーロという商品名でAGA(男性型脱毛症)の治療薬としても用いられています。 副作用と注意点:

コサックファーマ社は、トルコのイスタンブールに本社を置く製薬会社です。 1971年に設立され、婦人科および産科、泌尿器科、胸部疾患など多くの分野を対象とした医薬品を製造しています。 ヨーロッパやオーストラリア、韓国など世界各国にコサックファーマ社の製品は輸出されています。

前立腺が大きく肥大することにより、尿道を圧迫する前立腺肥大症。「尿が出にくくなる」「尿の切れが悪くなる」「頻尿になる」などの症状があらわれます。アボルブの有効成分であるデュタステリドは、肥大した前立腺を小さくする効果があるため、前立腺肥大症に伴う諸症状の改善効果があります。

前立腺肥大症治療薬「アボルブRカプセル 0.5mg(デュタステリドカプセル)」 ..

デュタステリドを有効成分とするアボルブは、前立腺肥大症による残尿感や頻尿の症状を改善する薬です。2009年にグラクソ・スミスクライン社より発売されました。淡黄色不透明の長楕円形の軟カプセル剤で、0.5mgの規格が流通しています。

デュタプロス(Dutapros)の有効成分はデュタステリドです。 AGA治療薬であるザガーロと同様であるため、日本国内ではザガーロの海外製ジェネリック医薬品(後発医薬品)としての認識を持つ方が多いのですが、 デュタプロスは前立腺肥大症治療薬である「アボダート」のジェネリック医薬品(後発医薬品)です。 そもそもAGA治療薬ではありません。


[PDF] 5α還元酵素阻害薬 前立腺肥大症治療薬 デュタステリド錠

【PSA検査を行うにあたって】
デュタステリドは前立腺癌の腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)を低下させます。
これはデュタステリド内服中に前立腺癌になりにくくなるわけではなく、逆に前立腺癌が発生した際に見落とされ、治療が遅れて悪化してしまう可能性を含んでいます。このためデュタステリドは泌尿器科専門医の監視の元で使用されることが勧められます。

デュタステリドにジェネリック医薬品はあるの? 副作用や注意点も解説

【おわりに】
デュタステリドは、
1)従来薬で十分な効果が得られない、
2)前立腺肥大症が大きすぎて手術するしか方法がない
といった患者さんに今までになかった治療を提供しうる新薬です。
私たちは、この新しい薬を前立腺肥大症治療の新たな選択肢としてお勧めしていきたいと考えています。



当院で発売当初よりデュタステリドによる治療を受けた患者さんたち9症例の半年後の実際の治療効果を上に3つのグラフに示します。治療前と治療後(6か月後)を比べてみると、エコー検査での前立腺容積は平均で約3割縮小していました。排尿に関する自覚症状についても、国際前立腺症状スコアー(注1 )と過活動膀胱症状スコアー(注2)のいずれにおいても改善傾向が認められました。一方で2名の患者さんでアボルブの副作用が認められました(①内服1か月目で全身倦怠感発生、②内服7か月目で乳房痛発生)。いずれの副作用も軽症で内服中止によって速やかに改善しました。このような当院における経験からも、デュタステリドは前立腺肥大症において有効かつ安全な治療薬を言えるでしょう。

【おうちAGA】DMMオンラインクリニックのAGA(男性の薄毛)治療

薬学者。東京大学薬学部卒業。その後、米国国立衛生研究所研究員、東京大学医学部助教授、九州大学大学院薬学研究院教授、東京大学大学院情報学環教授を経て、現在、東京大学大学院薬学系研究科客員教授。更に、NPO法人 医薬品ライフタイムマネジメントセンター理事長・センター長。著書には「ポケット医薬品集2024」(南山堂,2024年)、「処方せんチェック・ヒヤリハット事例解析 第2集」(じほう,2012年)、「ヒヤリハット事例に学ぶ服薬指導のリスクマネジメント」(日経BP社,2011年)、「処方せんチェック虎の巻」(日経BP社,2009年)、「薬学と社会」(じほう,2001年)、「薬を育てる 薬を学ぶ」(東京大学出版会,2007年)など他多数。

デュタステリド服用にあたっていくつかの注意点があります。

デュタスは長期的に服用することで効果を実感できる可能性が高まります。効果が現れはじめるのは早くて3か月で、基本的には6か月以降に現れはじめると言われています。これまでアボダートやデュタスで効果が実感できなかったという方の中には、服用開始から半年を経過する前にやめてしまったという方が多いため、効果が出るまで長期的な視点で服用し続けることが大切です。
デュタスはDHTの作用により乱れてしまったヘアサイクルを正常に戻すための治療薬です。髪は2年~6年かけて成長していくのが通常のヘアサイクルであり、一度乱れてしまったサイクルを戻すのにも相応の時間が必要となります。6か月で効果が現れなくても、年単位の視点で根気強く服用していきましょう。 また服用し始めて1か月ほどすると、急に髪の毛が脱毛し始めることがありますが、これはヘアサイクルが正常に戻ってきている証拠であるため、その時点で焦って服用をやめてしまわないよう注意しましょう。医師と正しく経過を見ながら、続けていくといいでしょう。

デュタステリドはザガーロが有名ですね。

『デュタステリドのクリアランスはカルシウム拮抗薬との併用で36%低下した。
また、デュタステリドのクリアランスはベラパミルの併用で37%低下、ジルチアゼムの併用で44%低下、アムロジピンの併用で7%上昇した。体重1kgの分布容積に与える影響は1.7%と推定された。また、デュタステリドはCYP3A4/5で代謝されたことから、CYP3A4阻害作用を有する薬剤(ベラパミル、ジルチアゼムなど)との併用でデュタステリドの血中濃度が上昇する可能性があり、体重で血中濃度が変化する可能性があるものの、これらの因子による血中濃度の変化はDHT濃度の変化に影響を及ぼさないと考えられる。』

ザガーロ(デュタステリド)

デュタステリドは薬の成分を指し、アボルブやザガーロは薬の名称です。つまり、アボルブとザガーロは名称は異なるものの、どちらも同じデュタステリドを有効成分としている薬です。

ザガーロ(デュタステリド)

デュタステリドとミノキシジルは成分や作用の仕方が異なります。デュタステリドはAGAの原因となるDHTの生成を促す「5αリダクターゼ」の働きを抑制する効果を持ち、薄毛の進行を抑える「守り」の治療薬です。一方でミノキシジルは、髪の毛を生成する元となる毛母細胞に働きかけ、ヘアサイクルを延長し発毛そのものを促す「攻め」の治療薬です。2つの治療薬は効果が異なるため併用することが可能です。

ザガーロジェネリック(デュタステリドジェネリック)

AGA治療薬としてはフィナステリドが一般的ですが、AGAヘアクリニックでは患者様にまず、デュタステリドをご提案しています。デュタステリドはAGAに対してフィナステリドと同様の作用を持つAGA治療薬ですが、フィナステリドに比べ効果がより高いことがわかっているためです。

ザガーロジェネリック(デュタステリドジェネリック)

つまり、カルシウム拮抗薬を併用しているとデュタステリドの排泄が悪くなって多少血中濃度が上がりますが、それでAGAに影響が出ることはないということです。

AGAヘアクリニックのデュタステリド配合内服薬「DUTA」

デュタステリドが薬の有効成分、ザガーロが名称であったのと同様にフィナステリドとプロペシアにおいてもフィナステリドが薬の有効成分、プロペシアが薬の名称として用いられています。デュタステリドとフィナステリドの違いについては以下で詳しくご説明します

ザガーロ(デュタステリド)

元々デュタステリドは前立腺肥大症患者向けの治療薬として開発されましたが、AGA(男性型脱毛症)患者に対してフィナステリドと同様の効果が見られたため、AGA治療薬としても開発・承認されました。前立腺肥大症治療薬としては「アボルブ」、AGA治療薬としては「ザガーロ」という名前で発売されています。

ザガーロジェネリック(デュタステリドジェネリック)

デュタスはプロペシアよりもAGAに対して強力な治療薬だと言われます。それは、5α‑リダクターゼのⅠ型とⅡ型の両方に作用することにもありますが、その効果の持続期間にもあります。医薬品には体内に滞在して作用し続ける時間があり、これは薬によってさまざまでおおよその時間が目安として公表されています。プロペシアの有効成分であるフィナステリドはこの時間が24時間程度と言われており、この間は薬が作用し、DHTの生成を抑えます。しかし、約20時間程度を境にその効果はかなり弱くなっていきます。一方、サガーロやデュタス の作用する時間は36時間~48時間程度と言われており、より長い時間DHTの生成を抑えます。1日1回の服用が基本なので、24時間を優にカバーする持続時間があり、効果的にAGAの進行を遅らせることができます。