作成:岐阜県喘息・アレルギー系疾患対策事業連絡協議会(2023.12)
テオフィリン薬は発作の際には補助的に使われる薬剤です。気管支拡張作用を有しています。また前述のβ2刺激薬に相加的な作用を有する点も有益です。
喘息の中発作としてステロイドを点滴します。 ソルメルコート ..
急性(即時性)副作用発生の危険性が高いと考えられる患者さんにやむを得ず造影剤を使用する際には、危険性軽減のためにステロイド前投薬が長く推奨されてきました。しかし、欧州泌尿生殖器放射線学会(ESUR)の最新のガイドライン(ver. 10.0[2018])では、有効性に関するエビデンスが乏しいという理由で削除されています。米国放射線医会(ACR)の最新のガイドライン(ver. 2021)では、エビデンスが不足しているとしながらも、多くの専門家がその有効性を信じているとの理由から、前投与を考慮してもよいとしており、これらガイドラインの内容が異なる状況となっています。
注意すべき点としてテオフィリンは有効な血中濃度と中毒となる血中濃度が近いことが知られています。中毒域の血中濃度になると悪心、不整脈などの副作用が出現しやすくなります。また他の薬剤との飲み合わせが悪いことも注意が必要です。
[PDF] 成人喘息患者に対する吸入ステロイド薬の副腎皮質機能への影響
ヨード/ガドリニウム造影剤の投与により、急性(即時性)副作用を生ずることがあります。その症状は、軽度の蕁麻疹や悪心から、心肺停止に至るものまでさまざまです。その発生機序は不明な点が多く、また発生を確実に予知・予防する方法は存在し ませんが、危険因子は知られており、欧州泌尿生殖器放射線学会(ESUR)のガイドラインでは、1)造影剤に対する中等度もしくは重度の急性(即時性)副作用の既往、2)薬物治療が必要な気管支喘息、3)薬物治療が必要なアトピー、とされています(1)。しかし、これらが存在しても直ちに造影剤の使用が禁忌となるわけではなく、リスク・ベネフィットを事例毎に勘案して投与の可否を判断する必要があります。
急性副作用発生の危険性を軽減できるかもしれない方法として、ステロイド前投薬が行われてきました(1-3)。しかしその有効性は、最新の研究論文でも明確に示されておらず(4-5)、当委員会としては、ステロイド前投薬を積極的に推奨することはもは や不適切であるとの結論に至りました。
38: 谷口正実、アスピリン喘息における点滴静注ステロイド薬の使い方 アレルギーの臨床 23.
動脈血酸素飽和度(SpO2)が95%を目標に酸素投与をします。低酸素血症は気道平滑筋を収縮させて、喘息発作の増悪因子にもなります。
またNSAIDs過敏喘息(NERD)という特殊な機序の喘息には注意が必要です。以前はアスピリン喘息といわれていました。医師側でも確認するのですが、もし過去に痛み止めを内服した後に息が苦しくなったり、鼻が詰まったりしたことがある場合はお伝えください。その場合コハク酸エステル型のステロイド製剤により発作が強くなる可能性があるので、使用ステロイド薬はリン酸エステル型ステロイド製剤であるデキサメタゾン、ベタメタゾンなどを使います。また数秒で薬を注射する静脈注射で大きな発作が起こることがあることから、当院では安全のために通常の喘息発作も含めて、全例1-2時間かけて点滴注射を行うようにしています。
報告ではないが、一定量の吸入ステロイド薬を使用しても喘息のコントロール
アレルゲン暴露、気候変動、ウイルス感染などにより、喘鳴、咳嗽、息苦しさ、喀痰増加、労作時呼吸困難感、胸部絞扼感など喘息症状発現や増悪があらわれることがある。症状悪化を自覚した場合に最初に自宅で何を行うか(アクションプラン)を日頃から指導しておく必要がある。
喘息発作では、まずバイタルサインをチェックし、病歴を聴取する。発作の時間と増悪原因、普段の服薬内容と発作後の服薬状況、ステロイド使用の有無、発作による入院歴や救急外来受診歴、挿管の既往、心疾患や肺疾患の有無、アスピリン喘息や薬物アレルギーの有無など。胸部聴診を行ない感染が疑われる場合は胸部レントゲン撮影や喀痰細菌検査を行う。可能であれば採血にて好酸球数、好中球数、CRPなどを確認する。心不全、気胸、肺血栓症、細菌性肺炎、誤嚥性肺炎などの鑑別を行う。
急性喘息の救急科治療における吸入副腎皮質ステロイド(薬)(以下
ステロイド前投薬を実施する場合には、緊急時を除き造影剤投与直前ではなく、充分前に行う必要があります。ステロイドの抗アレルギー作用を充分に発揮させるためには、理想的には造影検査実施の6 時間以上前に投与することが望ましく、特に造 影検査の直前にステロイドを静注する手法は好ましくないとされています。参考としてACR のガイドラインに基づくプロトコールを示します(処方例は、ガイドラインを一部変更したものです)(2)。
Answer 救急外来受診した急性喘息患者に1時間以内にコルチコステロイド.
効果なく症状持続し中発作症状を呈する場合や、症状悪化がある場合には経口ステロイド薬(プレドニゾロン15~30mg相当)を内服の上で救急外来を受診する(お近くの救急外来を受診下さい)。
気管支喘息、喘息性気管支炎(小児喘息性気管支炎を含む)、薬剤その他の
気管支喘息発作の際にはSABAに次いで重要な薬剤です。軽度の場合は内服のステロイド治療、中等度以上の場合は点滴のステロイド治療を行います。症状の強さや発症時間をもとに使用するステロイド薬の量や種類を決めています。
ステロイド薬で、気管支喘息やCOPDなどの呼吸器疾患をはじめ、自己免疫疾患、アレルギー性疾患など、幅広い疾患の治療 ..
ステロイド前投薬を行っても、造影剤による急性副作用を完全に防ぐことはできず、またステロイドによる副作用のリスクにも配慮する必要があります(2)。したがって、ステロイド前投薬を行って造影検査を実施する場合には、事前に十分なインフォ ームドコンセントを得た上で、副作用発現時への対応を整えて実施することが望まれます。
Table: コルチコステロイドの使用法と副作用-MSDマニュアル家庭版
注意:ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロンなどのコハク酸エステル型ステロイドを静注で用いると、喘息発作を誘発することがある(特にアスピリン喘息の患者)ので勧められません。経口ステロイドにはこのような危険性は少ないとされています(7)。
(喘息、ぜんそく)の治療で使われる薬「長期管理薬(コントローラー」と「発作治療薬(リリーバー) ..
ヨード造影剤による急性副作用の既往がある患者さんについて、ステロイド前投薬の有効性が不明確である一方で、造影剤の変更が副作用の発生頻度を下げるとの研究があります(4-5)。この手法を積極的に推奨するにはデータが不足していますが、メタアナリシスではこの手法が支持されています(8)。ガドリニウム造影剤については相反する結果が報告されており、造影剤変更の有効性は現時点では不明確です。
問題 アスピリン喘息の発作誘発リスクを高めるステロイド製剤は?
慢性的な炎症は弱いので普段は特別な症状が目立ちませんが、ささいなきっかけで炎症が激しく燃え盛り、急性の息苦しさや激しい咳がおこります。そのような状態を喘息発作と呼びます。
アスピリン喘息が疑われる場合は、デキサメタゾンあるいはベタメタゾン4~8mgを点滴静注、または経口プレドニ ..
発作時に頓服として使えるのは、吸入β2刺激薬になります。それ以外については、医療機関で処置していく必要があります。
現在は吸入ステロイドを使用できる小児では、喘息のコントロールもしやすくなり ..
β刺激薬には狭くなった気管支を拡げ、喘息発作時の苦しい症状を楽にする作用があります。具体的には、
気管支喘息発作に対し、デキサメタゾン1回投与とプレドニゾロン3日間投与は同等に効果がある · 結果 · コメント · 新刊です · 既刊.
本学会では、2017年06月29日に「ヨード造影剤ならびにガドリニウム造影剤の急性副作用発症の危険性低減を目的としたステロイド前投薬に関する提言」を発表し、2018年11月15日にこれを改訂しています。
デキサメタゾンとは、癌だけではなくリウマチや喘息・アレルギーや皮膚疾患など多くの治療で使われる薬 ..
解説: 治療期間が1年の場合ICSはプラセボと比較して0.48cm/年の成長抑制が認められた。2年目以降の成長抑制は両群間で有意差がないか、あってもその差は小さかった。また、成人期までフォローした1試験ではICS使用群で、男は0.8cmの成長抑制で有意差はなく、女は1.8cmの成長抑制で有意差あり、男女平均では1.2cmの有意な成長抑制が認められた。現時点では、ICSは長期使用によって成長抑制を来す可能性があるが、小児喘息治療において最も有用な薬剤である。適切な診断と評価を行い、リスクとベネフィットを十分に考慮して、適切なICS投与を心がけることが推奨される。
コンベック軟膏は、帯状疱疹の皮膚症状や痛みを抑えるために処方される、非ステロイド性抗炎症薬です。 効果効能
シムビコートは、普段は長期管理薬として定期的に吸入していくお薬になります。ですがシムビコートのβ刺激薬であるホルメテロールには、メプチンやサルタノールと同じくらいの即効性があります。このため合剤の中でもシムビコートに限っては、発作時の治療薬としても使えます。
救急外来における軽度から中等度の小児喘息増悪において、デキサメタゾンの単回投与は2回投与より優れていない。 アブストラクト
推奨: ダニに感作された小児喘息患者に、ダニアレルゲン特異的免疫療法を標準治療とすることが提案される。ただし、現時点では舌下免疫療法は喘息への保険適応がない。
喘息、アトピー性皮膚炎、全身性エリテマトーデス、リウマチ熱 、若年性 ..
解説: 舌下免疫療法(SLIT)では、喘息症状や呼吸機能に対する改善効果が認められたが、頓用薬の使用、全身ステロイド薬の使用、長期管理薬の使用量には有意差は認められなかった。現時点では我が国では5歳以上の種に喘息に対して皮下免疫療法(SCIT)の保険適応はあるが、SLITは小児喘息に保険適応がない。
喘息発作時の治療として外来でβ2刺激薬の治療を⾏い、改善されない場合、⼊院し経⼝・静脈注
上記のようなお薬を吸入すると、通常は~分程度で効果が現れます。喘息発作が軽症の小発作の場合は、お薬で症状が落ち着けばそのまま自宅にいていただいて大丈夫です。