少数の症例で,慢性上顎洞炎が歯性感染症に続発する。真菌感染症(Aspergillus ..
●上顎洞炎とは
鼻の横や上にある空洞を(ふくびくう)といい、副鼻腔は左右2対で合計8つあり、鼻とつながっています。
副鼻腔は目と目の間にある(しこつどう)、その奥にある(ちょうけいこつどう)、鼻の上の頭にある(ぜんとうどう)、鼻の横にある(じょうがくどう)の4つがあります。
これらの副鼻腔に炎症があるものを、一般的には(ちくのうしょう)といいます。
上顎洞は副鼻腔の中では最も大きな空洞で、吸った空気の加湿や加温、骨の重さの軽量化などの役割があるとされています。副鼻腔の中では最も膿がたまりやすく、粘膜に炎症がおきやしやすい構造になっています。
は副鼻腔炎の一つ上顎洞の粘膜に炎症がおきたり、穴があくことで発症し、上あごの奥歯や眼の痛み、歯の違和感、鼻づまり、鼻水、頭痛、顔面痛、味覚障害、悪臭などの症状があります。まれに眼窩内感染や髄膜炎、脳腫瘍の原因となることがあります。
●上顎洞炎の患者数、年齢
上顎洞炎の患者数は多く、欧米ではとの報告もあります。
上顎洞は10歳代後半に完成するため20歳以下は少なく、20~60歳代が多い傾向にあります。70歳以上では歯が失われていくため減少します。
●上顎洞炎の原因
上顎洞炎はアレルギー性鼻炎、風邪(細菌やウイルスによる感染)、上あごの奥歯の大きな虫歯や歯の根の先の膿(根尖病巣、歯根嚢胞)、歯周病、インプラント治療、抜歯、歯の外傷などによって発症します。
歯を原因とする上顎洞炎は1943年に初めて報告され、副鼻腔炎全体の10%程度を占めるとされてきましたが、最近ではとの報告も多くなっています。
口内の衛生状況の改善によって、大きな虫歯が原因で上顎洞炎を発症する人は減少傾向にあります。一方で過去に歯の神経を取り(抜髄)、歯の根の治療をおこなった歯(根管病巣)やインプラント治療を原因とする上顎洞炎は増加傾向にあります。
●上顎洞炎の診断
上顎洞炎の診断はレントゲン写真やCTの撮影、鼻咽腔ファイバースコープでの観察などでおこないます。
●上顎洞炎の治療
治療では抗生物質の服用、原因となっている歯の根の治療(根管治療、歯根端切除術)、歯周病治療がおこなわれます。慢性期では抗生物質(クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬)の少量、長期間服用をおこないます。
歯の根の治療や歯周病治療によって改善させることは難しいことも多く、抜歯になることもあります。 この場合は原因となる歯の抜歯をおこない、抜歯した部位から上顎洞炎の洗浄をおこないます。
それでも改善しない場合は入院、内視鏡を使用して手術(内視鏡下副鼻腔手術)をおこない、上顎洞の換気と排泄ができるようにします。最近の研究報告では、歯を抜歯せずに手術のみをおこなう場合でも治療経過がよいことも報告されてきています。
●上顎洞炎の治療をおこなう診療科
治療は症状に応じて、、、でおこないます。耳鼻咽喉科に受診したものの歯科を紹介されたり、歯科に受診したものの耳鼻咽喉科を紹介されることもあります。
2 群の歯冠周囲炎および歯性上顎洞炎を除き Streptococcus 属 anginosus group ..
上顎洞というのは、鼻の周囲にある空洞(副鼻腔)の1つです。上顎洞の粘膜に細菌が入りこみ、炎症が起きた状態を「上顎洞炎」と呼んでいます。副鼻腔の炎症なので、副鼻腔炎の一種であり、「鼻づまり」「頭痛」「目の奥・上顎の違和感」といった症状をきたします。
症状だけを見れば、虫歯・歯周病などとは無関係に感じられるかもしれません。しかし、「虫歯・歯周病」「抜歯した傷口の感染」が原因で上顎洞炎を起こすことがあります。このようなケースを「歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)」と呼んでいます。こちらの記事では、したいと思います。
クラリスロマイシンの長期服用が選択されます。同時に、消炎鎮痛剤で症状を抑えるのが普通です。 3-2 原因となっている歯の治療
原因が歯であっても、そうでなくても、上顎洞炎の症状自体はほとんど変わりません。ただ、最初から副鼻腔に炎症を起こしたケースでは副鼻腔炎と呼ぶことが多いです。まずは、上顎洞炎(副鼻腔炎)の主な症状を確認してみましょう。
歯が原因の場合、以上の典型的症状に加えて、「歯の痛み」「歯茎からの出血」など口腔内の症状が加わることがあります。上顎洞炎を含む副鼻腔炎が3か月以上にわたって続く場合、「蓄膿症(ちくのうしょう)」と呼ばれます。
・滲出性中耳炎に対する治療や慢性副鼻腔炎に対するクラリスロマイシン少量長期 ..
それでは、上顎洞炎の原因を確認してみましょう。前述のとおり、上顎洞炎には「副鼻腔の炎症で発症するケース」と「歯が原因となるケース」が存在しますが、ここではいったん、双方とも解説することにします。
もともと、副鼻腔の分泌物・異物は「自然孔」という穴を通じて鼻腔に入ります。しかし、風邪・インフルエンザなどで炎症を起こすと、自然孔が塞がってしまいます。自然孔が塞がると、副鼻腔には分泌物が溜まり、自浄作用が働かずに炎症を起こします。結果、副鼻腔炎を起こすわけです。
上顎洞炎だと診断されました。 その間鼻もかまず、ブクブクうがいも一切していません。 クラリスロマイシン ..
副鼻腔はそれぞれ鼻腔と小さい穴(自然口)でつながっていて、普段はそこから空気が出入りしていますが、細菌やカビが鼻腔から侵入してくると、副鼻腔内部の粘膜が炎症を起こして、副鼻腔炎が発症します。
通常、かぜよる急性鼻炎に引き続いて起こり、がおもな原因であることが多いのですが、 鼻腔内のアレルギーによる炎症に伴う副鼻腔炎もあり、これはと呼ばれます。 また、歯の付け根(歯の根尖部)の炎症が直接副鼻腔(上顎洞)の粘膜に及んで上顎洞炎を起こすことがあり、これをといいます。この場合は鼻炎を伴わない点で通常の副鼻腔炎とは異なります。
(クラリスロマイシン 200mg 分1/日,以下 ML 療法) ..
上顎洞は、鼻の両脇に存在する空洞です。そのため、上奥歯の歯根は、上顎洞のすぐ近くに達しています。中には、歯根が上顎洞まで突き抜けている人もいます。そのため、虫歯・歯周病菌が歯根に感染すると、炎症・感染が上顎洞まで及ぶことがあるのです。
<一般感染症:咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎>.
急性副鼻腔炎は、かぜの経過中に生じる場合が多く、かぜでみられる症状(全身倦怠感、頭痛など)に加えて、黄色~青みがかったが出て、これはのどの方にも流れていきます。
鼻腔や副鼻腔の粘膜が炎症によって腫れて、また鼻水の粘り気も多くなって、やを引き起こします。
鼻腔内の粘膜が腫れると、副鼻腔が鼻腔につながっている穴(自然口と言います)はふさがれてしまいます。その結果、鼻腔と副鼻腔の間の換気がうまく行われなり、副鼻腔内部に発生した分泌物が鼻腔に排泄できずにたまって、副鼻腔内の圧力が高まるために、が生じます。
が見られることもあります。
咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染 4.感染性腸炎 5.中耳炎、副鼻腔炎 6.猩紅熱 7.百日咳
虫歯が歯根付近に炎症を起こすケースは、決して珍しくありません。「神経まで達した深い虫歯」「神経を抜いた歯で再発した虫歯」は、痛みを感じないまま進行します。虫歯菌は根管(歯根の中にある神経・血管の通り道)に侵入して、歯根の周囲に炎症を起こします。この炎症が、上顎洞に及ぶわけです。
クラリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシンといったマクロライド ..
同様に、歯周病では「歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)」で歯周病菌が増殖します。歯周病菌が歯根周囲に感染して炎症を起こせば、やはり上顎洞まで拡大することがあります。
[PDF] JAID/JSC 感染症治療ガイドライン 2016 ―歯性感染症―
前述のとおり、上奥歯の歯根が上顎洞まで及んでいるケースがあります。そのため、上奥歯を抜歯すると、傷口が「上顎洞に直結する穴」になる場合があるわけです。この状態で傷口が不衛生になり、細菌感染を起こすと、当然、炎症が上顎洞まで及ぶ恐れが出てきます。
歯性感染症では、嫌気性菌が起炎菌となっている可能性が高いので ..
病態が多様で治療方法も様々な慢性副鼻腔炎の治療では、個々の患者さまの病態を鑑別し、病態にあった治療の実施がポイントになります。そのため症状や病歴のみならず、アレルギー性鼻炎・喘息・鼻中隔弯曲・鼻茸などの有無、鼻汁の性状、X線検査やCT検査といった画像所見などを参考にします。
クラリスロマイシンが処方されました。 抜いてから3、4日間は痛みがあったの ..
問題は、上奥歯の根管内で虫歯除去をしているときです。根管治療において虫歯を削りとるとき、「ファイル」「リーマー」と呼ばれる針状の器具を用います。これらの治療器具をうっかり上顎洞まで貫通させてしまうと、根管内の細菌が上顎洞に入りこむ恐れがあります。結果、根管治療中に上顎洞が感染し、歯性上顎洞炎を起こすリスクがあるわけです。
副鼻腔炎の症状には、鼻閉(鼻づまり)、粘性~膿性の鼻汁、鼻汁が後ろに降り ..
すでに対症療法としてかぜ薬を飲んでおられる場合が多いですが、急性副鼻腔炎とわかった時点からは、細菌に対する薬である、を服用開始します。
さらに、顔面の痛みや頭痛があればを使います。
通常、鼻水の粘り気をゆるめて排泄されやすくするための(カルボシステインなど)を組み合わせて使用します。
膀胱炎への効果が期待できる抗生物質はつぎのとおりです。 レボフロキサシンシプロフロキサシントスフロキサシンクラリスロマイシン
細菌を除去するために、抗生物質を投与します。基本は、マクロライド系抗生物質―クラリスロマイシンの長期服用が選択されます。同時に、消炎鎮痛剤で症状を抑えるのが普通です。
鼻の奥が痛いので家にあったクラリスロマイシンも併用しようと思うのですが大丈夫でしょうか?
歯性上顎洞炎であれば、原因となった歯の治療をおこないます。虫歯が原因であれば、感染根管治療をして歯の内部を無菌化します。歯周病が原因なら、歯周病治療が必要になります。これらの治療で改善が見られない場合、原因となった歯を抜歯することもあります。
歯性上顎洞炎に対する原因歯を温存する 治療方針の検討
鼻から細い管を入れたり、上顎洞に針を挿入したりして、生理食塩水による洗浄をおこなうことがあります。歯性上顎洞炎の場合、原因となっている上奥歯を抜歯して、抜歯した穴から膿を抜き、生理食塩水を入れて洗浄します。
上顎洞炎(副鼻腔炎) 横浜・中川駅前歯科
内視鏡を使用して手術操作をすべて鼻の穴から行う、より安全で低侵襲(傷が少ない)手術です。鼻茸を切除し、病的な粘膜を除去された各副鼻腔が鼻腔に大きく開放されることで、副鼻腔炎の再発を防ぎます。
歯性上顎洞炎について
上顎洞炎のうち、3割ほどが歯性上顎洞炎といわれています。虫歯・歯周病を放置した結果、副鼻腔の病気にかかるリスクがある…という例からも、「口腔内の健康は、全身の健康に直結している事実」が浮き彫りになると言えるでしょう。
著しい骨吸収を伴った歯性上顎洞炎の1例
上顎洞炎は歯科口腔外科と耳鼻咽喉科で受け持つ疾患です。歯由来のものと鼻由来のものがあり、ともに慎重な診査診断が必要です。一度専門外来を受診して的確な診断および治療計画をしてもらうことが肝要です。