デキサメタゾン口腔用軟膏について | 医師に聞けるQ&Aサイト


アフタとは、境界明瞭な類円形の小さな潰瘍で、表面を白色ないし黄色の偽膜で覆われ周囲に発赤を認める病変です。有痛性で、その多くは瘢痕を残さすに治癒します。
アフタを生じる原因には、ウイルスの他、全身疾患の一部の症状が口腔内に出現する場合、その他、外傷によるもの、そして原因不明なものもあります。
アフタが多発し、粘膜炎を伴っているものをアフタ性ロ内炎と呼ひます。アフタが数個みられる程度で、粘膜炎も伴わない再発性アフタなどは、厳密にいえばアフタ性ロ内炎とは呼びにくいものがありますが、臨床的には区別がつきにくいことも事実です。


デキサメタゾンは合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同

ウイルス感染によって生じることが確定されているアフタ性ロ内炎の初期症状としては、発熱・食欲不振などの全身症状から始まり、前後して口腔粘膜に多数の小水疱が形成され,すくに破れてアフタとなります。アフタはしばしば癒合して大きな不定形の潰瘍を形成します。有痛性のため、摂食に困難をきたすことがあります。通常1週間なら3週問で治癒しますが、まれに髄膜炎などを併発する重篤な例もあります。
なお、原因ウイルスの確定には、水疱内容液ならのウイルスの分離・同定やウイルスDNAの検出、急性期と回復期の血清抗体の測定などが用いられます。

痛みやしみるなどの症状を誘発する熱いものや刺激物の摂取をできるだけ避け、疲労や風邪などが誘因として考えられる場合、安静にして身体を休めるとともに口腔の清潔を保つように指導します。さらに、含嗽薬や口腔用殺菌錠あるいはトローチを使用します。
急性萎縮性カンジダ症の場合には、アムホテリシンB (ファンギゾン) のシロップを水で薄めて、1日3回程度含嗽したりなど、抗真菌薬を用います。

じ機序により抗炎症作用を発現するが、天然のものに比べて鉱質コルチコ

③栄養の維持
刺激物を避け、健常時と同様の食事がとれるようにします。患側を使わない,スプーン使用などの簡単な工夫や、食事の前に病変部への貼付剤や保護床の使用も効果があります。嚥下障害を併発した重篤な場合には,経管・経静脈栄養法を行うこともあります。
★再発性アフタにおいて注意しないといけない全身疾患:べーチェット病
べーチェット病は口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍(口内炎)の他に、眼症状、皮膚症状、外陰部潰瘍を主症状とする多臓器に対する侵襲性の原因不明の炎症性疾患で、急性発作を繰り返しながら慢性に経過します。本症では、口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍(口内炎)は必発で、口腔の病態からだけでは、再発性アフタとの鑑別は困難です。
■べーチェット病における治療の注意点
ベーチェット病は、遺伝的素因に細菌感染などの外的環境因子が加わり発症するものと考えられています。特に口腔連鎖球菌が重要視されており、抜歯などの口腔における観血的処置は発症・病状の増悪因子となるため、全身症状の増悪時、ロ内炎の多発時は積極的な治療を避けるべきです。また歯科治療時の浸潤麻酔など注射針による潰瘍形成にも注意を払う必要があります。

1)歯や義歯などの機械的な刺激
歯や不適合な補綴物(詰め物や被せもの)、割れた義歯の鋭縁などの機械的な刺激によ
って生じる粘膜表面が傷つき、粘膜自体が壊死し、脱落して潰瘍が形成されます。これ
らはいわゆる褥瘡性潰瘍と言われ、新生児における先天歯の慢性刺激によって生じるリガ・フェーデ病も含まれます。このような機械的な刺激やいわゆる傷が原因でできた潰瘍は一般に境界明瞭で、周囲には角化した粘膜がわすがに隆起し、潰瘍底は黄白色ー赤色の肉芽組織様を呈します。このような潰瘍性口内炎は癌性潰瘍との鑑別が重要です。癌性潰瘍では癌細胞の周囲組織への浸潤によって硬結が生じているのが特徴でこの点から鑑別が可能です。潰瘍性ロ内炎では、まず明らかな刺激を除去し、ステロイド含有軟膏や痛みが強い場合は非接触性のステロイド剤の噴霧などを行い、含嗽剤などを投与し、様子を見ます。その中で、 1 ~ 2週間経過しても変化がないものや拡大傾向のある場合は癌性潰瘍を疑い、細胞診や組織新など病理診断を行います。
症例:熱傷によると思われる口内炎:診断には問診も重要になる。

① 塗り薬ステロイド系の軟膏デキサメタゾンを塗布します。 口の中 ..

2)細菌やウイルスの感染
細菌感染による潰瘍性口内炎の中で比較的頻度の高い疾患としては、急性壊死性潰 瘍性口内炎(Acute Necrotizing ulcerative stomatitis:ANUS)があります。この病変はワンサン口内炎とも呼ばれ、歯肉嚢内の紡錘菌やスピロへータなどが急激に増殖した結果、歯肉縁や他部位の粘膜に潰瘍や壊死を生じるものです。症状としては、壊死部の激しい痛み・歯肉出血・ロ臭・発熱や所属リンパ節の腫脹などがあります。本疾患は若年者から中年にかけて発症し、その誘因としては極端な疲労やストレス、担癌状態など免疫能の低下が挙げられます。ANUSにバクテロイデスなどの細菌が関与し、病変したものは壊疽性口内炎(水癌、Noma)と呼ばれますが、本邦で見ることはほとんどありません。
それ以外の細菌としては、結核(結核菌)、、梅毒(梅毒トレボネーマ)、淋病(淋菌)などがありますが、これらの感染者数が減少してると考えられる感染症も、H Ⅳ患者の増加とともに増加傾向にあります。
結核菌によるロ腔粘膜の潰瘍は浅く、有痛性で舌やロ蓋に好発し、梅梅は主にロ唇に硬結の中央部が陥凹した無痛性の潰瘍やびらんなどを認められます。淋菌による口内炎は紅斑を伴った潰瘍が多発してみられることが特徴と言えます。
また、潰第性口内炎を引き起こすウイルスにはエイズウイルスやサイトメガロウイルスなどがあります。
これらの潰瘍性口内炎の治療は口腔内を清潔にし、補液などで脱水の改善を図り、栄養補給と安静にすることですが、二次感染予防のために抗菌薬を投与することもあります。

3)放射線や化学薬品などによる潰瘍性口内炎
抗がん剤や頭頚部がんに対する放射線治療に合併して生じる粘膜の炎症は、不整形のびらんや潰瘍をつくり、広範囲にわたります。放射線障害は、唾液腺にも及ぶため口腔乾燥症を惹起し、びらんや潰瘍は遷延化し、難治性となります。
放射線や抗ガン剤による潰瘍性口内炎の治療は以前から、バリターゼ含嗽液(バリターゼ局注用2V、含嗽用ハチアプし8g、4 %キシロカイン液3ml精製水、全量400ml) やキシロカインビスカスなどを用いて除痛を図るなどが行われてきました。基本的にはそのような含嗽薬とともに、口腔内の清掃が重要になってきます。

歯肉炎,舌炎,口腔創傷[デスパコーワ口腔用クリームの適応症]孤立性アフタ ..

■食事:口内炎の疼痛が強い場合でも、経口摂取が可能であれば、なるべく口から食べ物を取ってもらうことが重要です。まず、症状の程度に応じて食事の形態を工夫します。すなはち、軟食(全粥,五分粥,三分粥など)に副食(おかず)もそれに応じて軟らなく、細なく、刻んだり、さらに、おもゆ、野菜スープ、牛乳など流動食やミキサー食などが必要な場合もあり、人工濃厚流動食(エンシュアリキッド、クリニミール、ハーモニックなど)を用いることもあります。
経口での水分や食物摂取が十分にできない重篤な場合には補液( 5 %ブドウ糖注射液、ラクテックDなど)による脱水改善、栄養改善を図ります。
それとともに、重要なのが休息をとって、十分に体を休めてやることです。

口内炎の治療として、薬剤の全身投与を行う場合は非常にまれということになります。投与方法としては点滴静注と内服がありますが重症の口内炎で摂食や飲水が困難で脱水がみられるなど補液が必要なときは、積極的に補液目的で点滴静脈注射を用います。
例えば、壊死性潰瘍性口内炎などでは急性症状が強く、発熱や倦怠感などの症状が重度なものがあり、これらに対しては抗菌剤(ペニシリン系やセフェム系の抗生物質などを1日1 ~ 2 g、 2回に分けて)を点滴静注します。摂食時痛などのために経口摂取量 (水分、栄養)が少ない場合や、高熱時などは補液量を増やし、カロリーとしての糖質を含む輸液を行います。
重症型の薬物アレルギーや尋常性天疱瘡など全身に及ぶ病変で症状が口腔粘膜に出現したものに対しては、副腎皮質ホルモン剤であるステロイド剤(プレド二ン1日20 ~ 40mg やデカドロン1日1~6mgなどを3回に分けて)を内服処方します。通常、1 ~数週間で効果がみられますが、疾患によっては症状が蔓延化し長期にわたる場合があります。ステロイド投与が長期にわたる場合には有害事象の発現、薬物相互作用、二次感染予防、治癒後の薬剤減量に注意を要します。


コンベック軟膏は、帯状疱疹の皮膚症状や痛みを抑えるために処方される、非ステロイド性抗炎症薬です。 ..

口腔内にびらんや潰瘍病変があると、歯プラシの物理的刺激や歯みがき剤による化学的刺激により口腔清掃が不良になります。歯ブラシは歯の部分のみで小刻みに動かし、なるべく粘膜に触れないようにするとともに、歯みがき剤は使用しないように指導します。さらに,口腔清掃不良に陥りがちな口腔環境の含嗽による改善と含嗽剤の中に含まれる薬の効果を期待して含嗽剤を用います。含嗽はつらくなければ何回行ってもよいですが、軟膏塗布や貼付剤使用前には含嗽剤を使用するようにします。含嗽薬の作用には①消炎作用、②消毒作用、③抗菌作用があります。
消炎作用を有するものとしては、アズしン製剤(含嗽用アズレン錠、含嗽用ハチアズレなど)があり、散剤、顆粒状剤、細粒状剤、錠剤がありますが、いずれも水や微温湯に溶解し1日最低でも数回、食後ならびに就寝前に用います。白血球遊走阻止作用による消炎作用や創傷治癒促進作用があります。
消毒作用を有するものとしては,ヨウ素の殺菌作用を利用するホピドンヨード剤(イソジンなど)や界面活性化作用により抗菌性を示すネオステリングリーン、オラドールなどがあります。いすれも希釈して最低でも数回食後と就寝前に含嗽に使用します。表在性の細菌感染を伴うびらんや潰瘍性の口内炎に対して、また、痛みで口腔清掃不良な患者さんに対して感染予防として用います。ただ、アレルギーを有する患者さんもおられるのでその発現に汪意を要します。
抗菌作用を有するものとしてはアミノグリコシド系抗生物質であるフラジオマイシンを有するデンターグル Fなどがあります。消毒作用を有するものと同じ目的で使用され、含嗽により口腔内細菌増加の抑制やびらん・潰瘍性の口内炎の感染予防に有用です。
一方で、これらの消毒や抗菌を目的とする含嗽剤では、長期使用により口腔内の細菌のバランスが崩れ、黒毛舌(舌の表面が黒い細菌を含む舌苔でおおわれる)などの発症がみられます。■トローチ剤

プレドニン錠5mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

口腔内で徐々に溶解し、含嗽剤より薬剤効果が長時間持続することを期待したもの、含嗽剤と同じく消炎作用、消毒作用、抗菌作用を有するものがあります。消炎作用を有するものとしてはアズノールSTが、消毒作用を有するものとしてはオラドールなど、抗菌作用を有するものとしては複合トローチ明治などがあります。
使用は1日に4 ~ 5回、食間に口中にて、噛まずに長時間留めるように舌下や頬粘膜と歯肉の間などで唾液により溶かして用います。

■口腔内用軟膏

抗炎症作用、免疫抑制作用などにより、アレルギー性疾患、自己免疫 ..

軟膏は病巣への付着性を高め、長時間の薬剤効果を得るもので、再発性アフタやロ腔扁平苔癬などの小範囲の口腔病変に対してや、カンジダ症やウイルス性疾患で口腔内に限局する場合に用います。軟膏は食物摂取や唾液により流されやすいので、1日3回食後と就寝前に口腔清掃・含嗽後、指または綿棒により軟膏を病巣に塗布します。その種類としては消炎作用、抗菌作用を有するものと、抗ウイルス剤、抗真菌剤などがあります。
再発性アフタやロ腔扁平苔癬に対しては、消炎作用を有するトリアムシノロン(ケナログなど) ,デキサメサゾン(アフタゾロン,デキサルチンなど) ,ヒドロコルチゾン(テラ・コートリル軟膏,デスハコーワなど)など副腎皮質ステロイド剤がよく用いられます。感染を伴ったアフタに対してはテトラサイクリンパスタなどを使用します。薬剤や基剤の違いにより、味、適用感が若干異なります。抗菌剤・ステロイド剤の使用により、口腔内の細菌のバランスが崩れ、口腔カンジダ症が発生することがあり、このような場合には、急性偽膜性カンジダ症に対する抗真菌剤(フロリードグル)を用いて対応します。
軽症の単純疱疹,帯状疱疹には抗ウイルス剤のアラセナーA軟膏が有用で、発病初期であれば非常に有効です。疼痛が強

口の中に発生する「できもの」を解説!口内炎から口腔癌の兆候まで

【フコイダン療法】
「フコイダン」とは、モズクやメカブ、昆布などの褐藻類などのヌルヌル成分の中に含まれる多糖類のことです。海藻類の中のヌルヌル成分の中に多く含まれることが判ったのが「フコイダン」で、乾燥重量の約4%含まれます。
「フコイダン」は、硫酸化多糖類の仲間で海藻の種類によっても異なってきますが、モズクには特に「硫酸化フコース」「フコース」が多く含まれているといわれ、この「硫酸化フコース」「フコース」が、正常細胞をより強化(免疫力強化、マクロファージの活性化、NK細胞の増強活性化)し、粘膜を賦活化し、正常にしていくことが報告されています。
このフコイダンの軟膏が、口腔扁平苔癬を含む口内炎に効果的であることが示されてきています。

口の中には多くの細菌がいて、抵抗力が下がった時に炎症が引き起こさ ..

何らかの原因によって口腔の清掃状態が悪くなり、連鎖球菌などの口腔常在細菌が繁殖したり、口腔内の細菌叢の状態(バランス)が変わってカンジダ菌が繁殖して発症すると考えられています。健康状態がよいとき=免疫能の低下がない時には発症することははとんどなく、免疫力あるいは感染防御能の低下を背景として発症することが多いようです。すなわち、全身疲労、風邪、胃腸障害、ビタミン欠乏、抗菌薬あるいはステロイド薬の服用、過度の喫煙などによって、全身的な免疫能が低下することが誘因と言えます。急性萎縮(紅斑)性カンジダ症は抗菌薬(抗生物質)やステロイド薬の服用が誘因であることが多いようです。また、健康な人でも、熱傷(主として熱い食物の摂取による)や薬物(酸、アルカリ)を誤って口に入れた場合にもこの病態が生します。

腫れてる歯茎に塗っても大丈夫なのでしょうか? 今まではデントヘルス塗ってたの ..

矯正歯科では通常、歯型を採る際に印象材と呼ばれるシリコン素材のものを口に入れて固まるまでの間、口を開けたまま待っていなければいけませんでした。この歯型採取の方法は、患者様の負担も大きくまた精度にも偏りがあることから、当院では口腔内スキャナー「iTero」を使用した歯型採取を行っています。当院は先端機器である「iTero エレメント5D」を導入しており、質の高い矯正治療を提供することが可能です。

患部に直接塗ることで、炎症による腫れや発赤、かゆみや痛みをやわらげます。

当院では患者様の十分な治療時間を確保させていただくために、原則予約制で診療をおこなっておりますが、歯が痛い・歯茎からの出血・被せ物が取れたなどの急患の方も対応させていただいております。

口内炎の炎症を抑え、痛みを和らげる効果のあるお薬です。 口内炎の他、歯肉炎にもお使いいただけます。

医療法人スワン会は、むし歯や歯周病の治療といった保険診療から、
矯正治療やインプラントなどの技術や経験が必要な自由診療まで、
ご提供することが可能です。

デキサルチン口腔用軟膏®︎(デキサメタゾン)を処方します。

は、歯茎の炎症や感染を引き起こす一般的な疾患です。歯垢や歯石の蓄積により、歯ぐきの周囲にます。炎症により歯茎が赤く腫れ、出血や痛みが生じることがあります。

歯茎の腫れに対してが認められるのは、のある薬剤です。

そうした歯周病由来の歯茎の腫れは、歯周病の進行具合に応じて、、などの処置を行います。