クラミドフィラ、レジオネラ、ウイルス (画像診断 36巻3号)
わが国の冷却塔の60%以上からレジオネラ菌が検出され感染源と考えられましたが、レジオネラは自然界に分布しているので真の感染源が不明のこともあります。すべての冷却塔を消毒する必要はありませんが、人が集まるビルやホテル、病院などの清掃は必要です。厚生労働省はレジオネラ症防止指針を出しています。
レジオネラ症、百日咳、マイコプラズマ症及び Chlamydia trachomatis による性感染.
7.2. 〈一般感染症〉レジオネラ肺炎の治療において単独で使用することが望ましいが、患者の症状に応じて併用が必要な場合には次の報告を参考に併用する薬剤の特徴を考慮し選択すること。
7.2.1. 〈一般感染症〉レジオネラ肺炎の治療において、中等症以上の患者にリファンピシンと併用し有効との報告がある。
Pneumophila 血清群1以外の検出感度が低い。肺炎の剖検例で組織
7.2.2. 〈一般感染症〉レジオネラ肺炎の治療において、in vitro抗菌力の検討において、本剤とレボフロキサシン又はシプロフロキサシンとの併用効果(相乗ないし相加作用)が認められたとの報告がある。
7.3. 〈一般感染症〉クラミジア感染症に対する本剤の投与期間は原則として14日間とし、必要に応じて更に投与期間を延長する〔8.1参照〕。
レジオネラ症、Mycobacterium avium Complex
7.4. 〈非結核性抗酸菌症〉肺MAC症及び後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性MAC症の治療に用いる場合、国内外の最新のガイドライン等を参考に併用療法を行うこと。
7.1. 〈一般感染症〉免疫不全など合併症を有さない軽症ないし中等症のレジオネラ肺炎に対し、1日400mg分2投与することにより、通常2〜5日で症状は改善に向うが、症状が軽快しても投与は2〜3週間継続することが望ましい。また、レジオネラ肺炎は再発の頻度が高い感染症であるため、特に免疫低下の状態にある患者などでは、治療終了後、更に2〜3週間投与を継続し症状を観察する必要がある(なお、投与期間中に症状が悪化した場合には、速やかにレジオネラに有効な注射剤(キノロン系薬剤など)への変更が必要である)〔8.1参照〕。
分けて経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 後天性免疫不全症候群
【診断】
肺炎(中等症以上)のある患者、特にICU入室を必要とするような重症肺炎の症例で疑う。一般的には市中肺炎だが、院内肺炎のこともある。肺炎のアウトブレイクが発生した場合にはレジオネラ肺炎を考慮する。
診断は、レジオネラ尿中抗原、核酸増幅検査、喀痰培養で行う。なかでも、尿中レジオネラ抗原が最も一般的に使用されている。以前はL. pneumophila血清型1しか検出できず、感度が低い(感度80%、特異度90%)ため、検査陰性であっても可能性を除外できない問題があったが、現在はL. pneumophila血清型1-15を検出できるキットが使用されている。核酸増幅検査としては、2011年から喀痰を用いたLAMP法(Loop-mediated isothermal amplification法遺伝子検査)が保険適応となった。臨床的に重要となるLegionella 属の多くの菌種ならびに血清型の検出が可能である。感度・特異度ともに高く、診断精度は高いが、死菌と生菌を区別できない問題がある。また当院では外注検査で検査に時間がかかる。培養検査は診断のGold Standardとされているが、通常の培地には発育できないため、BCYEα培地(Buffered charcoal-yeast extract agar with 0.1% α-ketoglutalate)、または抗菌薬含有のBCYEα培地(WYO培地、MWY培地)を用いる。これらの培地にはレジオネラの増殖に不可欠な鉄とL-システインを豊富に含んでいる。これらの培地は通常の喀痰培養検査でルーティーンに使用されるわけではないため、微生物検査室にLegionella肺炎を疑っていることを伝える必要がある。また、喀痰培養の感度は20-80%と報告されている。これは喀痰の質や培養の難しさ(Legionella 属菌は呼吸器分泌物中で長期間生存しないため、呼吸器検体は迅速な処理が必要)が影響している。
胸部CTでは非区域性に進展する浸潤影(consolidation)とその周囲のすりガラス影が特徴的で、胸水をしばしば伴う。
1). 〈非結核性抗酸菌症〉肺MAC症:排菌陰性を確認した後、1年以上の投与継続と定期的な検査を行うことが望ましい(また、再発する可能性があるので治療終了後においても定期的な検査が必要である)。
(2) 外来市中肺炎患者に対するクラリスロマイシン単独とクラリスロマイシンとセフロキシム併.
【臨床的特徴】
Legionella pneumophila を代表とするLegionella 属菌が引き起こすレジオネラ症(legionellosis)は、重篤な肺炎と、一過性のポンティアック熱(Pontiac fever)の2つに分けられる。ポンティアック熱はLegionella 属菌のリポ多糖を吸入することで生じると考えられている。症状はインフルエンザ様の全身症状で軽症なことが多い。ポンティアック熱は典型的にはアウトブレイク時に発生し、環境がLegionella 属菌に汚染されていることを意味する。Legionella 属菌による感染症として、最も頻度の高い臨床像は肺炎である。水や土壌に由来するエアロゾルの吸入で感染する。市中発症であれば、散発例あるいはアウトブレイク例として起こり、また院内肺炎としても生じることがある。ほとんどの症例は夏〜初秋に発生するが、通年発生する可能性がある。潜伏期間はおよそ2~14日で、前駆症状として、頭痛、筋肉痛、疲労、食欲不振が出現することがある。バイタルサインでは発熱が一部の免疫不全患者を除いて通常見られ、比較的徐脈(発熱に比較し脈拍の上昇が少ない状態)が特徴的である。また肺外症状を伴うことも特徴的で、消化器症状(腹痛、嘔気嘔吐、下痢)や神経症状(意識障害、頭痛、痙攣、神経巣症状)がある。胸膜炎による胸痛を伴うこともある。稀ではあるが、感染性心内膜炎(通常は人工弁)が報告されている。
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速やかにレジオネラに有効な注射剤(キノロン系薬剤など)への ..
【治療】
ポンティアック熱は一般的にself-limited infection(自然に良くなる病気)で、抗菌薬は不要である。
Legionella 属菌は細胞内寄生菌であり、宿主細胞内へと浸透する抗菌薬を使用する。βラクタム系抗菌薬とアミノグリコシド系抗菌薬は例えin vitroで活性があっても無効である。ほとんどのマクロライド、キノロン系、テトラサイクリン系抗菌薬が有効である。このうち、殺菌性があり、細胞内濃度が高く、また肺組織にも浸透するレボフロキサシンかアジスロマイシンが第一選択である。レボフロキサシンとアジスロマイシンの治療成績を比較した前向きRCTはない。代替薬としては、シプロフロキサシン、モキシフロキサシン、クラリスロマイシン、ドキシサイクリンなどがある。重症感染症におけるキノロン系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬の併用、もしくはキノロン系抗菌薬やマクロライド系抗菌薬にリファンピシンの併用に十分なエビデンスはない。L. longbeachae には耐性菌が多く、一般的にテトラサイクリン系抗菌薬(ドキシサイクリンなど)は使用しない。治療期間は7〜10日間程度が一般的である。ただし、重症患者、免疫不全患者、肺外感染症ある患者では治療期間を延長することがある。ヒト-ヒト感染は極めて稀とされており、隔離は不要である。
クラリス錠50小児用クラリスドライシロップ10%小児用 | 製品情報
1). 一般感染症:本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ・カタラーリス(ブランハメラ・カタラーリス)、インフルエンザ菌、レジオネラ属、百日咳菌、カンピロバクター属、クラミジア属、マイコプラズマ属。
製品詳細情報 ; 有効成分名. 日局クラリスロマイシン ; 剤形. 白色フィルムコーティング錠.
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1 錠(84mg)中にクラリスロマイシン 50mg(力価)含有する。 用法 ..
抗菌薬はキノロン系、アジスロマイシン、クラリスロマイシンなどを使います。一般的に院内のレジオネラ感染症の致死率は、市中での感染に比べると高く、いまだに30%くらいと米国の教科書には記載されています。尿中抗原による迅速診断と適切な抗菌剤を投与することで死亡率を下げることができます。
レジオネラ肺炎に対しては、1日体重1kg あたり 15mg(力価)を2~3回に分けて.
亀田総合病院
臨床検査科部長、感染症内科部長、地域感染症疫学・予防センター長 細川 直登
【専門分野】
総合内科:内科全般、感染症全般、熱のでる病気、微生物が原因になっておこる病気
感染症内科:微生物が原因となっておこる病気 渡航医学
臨床検査科:臨床検査学、臨床検査室のマネジメント
研修医教育
[PDF] 標準品との比較資料(案):クラリスロマイシン製剤(200mg錠)
3). ヘリコバクター・ピロリ感染症:胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎。
B.2 肺炎 Hospital acquired pneumonia
5.1. 〈一般感染症:咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
レジオネラ・ニューモフィラ、コクシエラ属)を考慮する必要がある。 2
5.3. 〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
め EM を再投与し,その後,クラリスロマイシン(CAM) ..
肺炎以外では、菌血症、リンパ節炎、心内膜炎、副鼻腔炎、脊髄炎などがあります。
ハイリスクの患者さん、通常のβ-ラクタム系抗菌薬が無効の場合は常にレジオネラ感染症を疑う必要があります。診断は菌の分離、血清抗体価などがありますが、尿中抗原検出は迅速に実施できて早期診断に役立ちます。
[PDF] JAID/JSC 感染症治療ガイドライン―呼吸器感染症
5.4. 〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。