Perinatal HIV Transmission Study Group


米国での循環器専門医試験を終えて【臨床留学通信 from Boston】第8回 2025/02/04 臨床留学通信 from Boston 米国での循環器専門医試験を終えて昨年の10月に、米国の循環器専門医試験を受けました。結果として無事に合格でき、晴れて日米総合内科、循環器内科専門医となれましたので、その過程を共通させていただきます。この専門医試験は、合格しなければ仕事にならない、もしくは仕事がみつからないほど重要な試験です。そのため真剣に試験を受ける必要があるのですが、今回はとくに過酷なスケジュールでした。10月下旬に試験が行われましたが、私は7月からMGH(マサチューセッツ総合病院)のカテーテルフェローとして昼夜問わず多忙で疲弊しきっていたため、正直なところ十分な準備時間を確保することができていませんでした。それでも試験の申し込み費用が2,500ドル(約40万円)と高額であることから、とりあえず不合格だけは避けることを目標に試験対策を行いました。主に使用した教材として、ACC(米国心臓病学会)に準拠した「ACCSAP」というアプリベースの問題集を、隙間時間に約600問解きました。総合内科は「MKSAP」という問題集がありましたが、それの循環器版です。循環器領域は馴染みがあるので難なく対応できるのですが、先天性心疾患など普段診ない専門性の高い疾患については特別な対策が必要でした。この分野に関しては、メイヨークリニックから出されているボードレビュー動画を活用しました。動画は35時間もあり、到底全部見ることはできませんが、弱点の分野を絞り込み、英語ですが1.5倍速で視聴しました。試験は2日間で行われました。1日目は2時間×4セッションで、知識問題をコンピューターベースで解答します。米国の試験はすべてコンピューターベースになっていて、日本のように東京の会場に集まるということはありません。ただし8時間もあるのがなかなか大変でした。合格点は320点、平均点が459点の中、私は567点で問題ありませんでした。2日目は心電図、心エコー、冠動脈造影の読影テストです。5つの選択肢から解答を1つ選ぶといったよくある形式だと楽なのですが、この試験はユニークな形式で、たとえば心電図所見の選択肢が100個ほどあり、その中から適切なものだけ選びます。選び過ぎると減点される過酷な形式でした。心電図を見て、洞調律、左房負荷、左室肥大、であればそれだけしか選べず、微妙な左軸偏位がないのにそう読んでしまうと減点、というようなものです。この試験はより対策が必要で、「ECG source」というウェブサイトで600問の問題をひたすら解きました。すべて解くのは到底無理で、効率も悪く、実際の感触は今ひとつでした。試験本番では、合格点が352点、平均点が463点の中で、私は542点を取得し、無事クリアしました。おそらく合格率は80~90%程度だと思われます。ほっと一息つくことができました。今年の11月にはInterventional Cardiologyの専門医試験があります。この試験の受験費用はなんと2,900ドルと45万円超。フェローの収入でこれだけの費用を捻出するのは厳しいので驚愕しています。Column今年は幸先良く、ACCの機関誌であるJACC(IF:21.7)に、私がcorresponding author/co-senior authorを担当した、STEMIに対する完全血行再建に関するメタ解析を掲載することができました1)。また、JAMA Cardiology(IF:14.7)に、co-first authorとしてApoBに関する論文を発表しました2)。カテーテル手技に多くの時間を費やしていますが、研究活動も続けていきたいと思います。1)Ueyama HA, Kuno T, et al.


今流行りのダイエット薬買いました 新作2023AWツイリーについて

第252回 依存や鎮静などを回避しうる新しい鎮痛薬を米国が承認 2025/02/04 バイオの火曜日 ここ20年以上なかった新しい作用機序の非オピオイド鎮痛薬を米国FDAが先週金曜日に承認しました1,2)。承認されたのは昨春2月に本連載でも取り上げた米国のバイオテクノロジー企業であるVertex Pharmaceuticals社の経口錠剤です。製品名をJournavxといい、その成分suzetrigineは依存や鎮静などの有害事象と背中合わせのオピオイド受容体ではなく、痛み信号伝達に携わる末梢感覚神経のNaチャネルを標的とします。suzetrigineは数ある電位開口型Naチャネルの1つであるNaV1.8に限って阻害します。Naチャネルは扉のような役割を担い、神経細胞を伝う電気信号に応じて開閉します。その働きによるNaイオンの通過をとっかかりとする一連の神経反応によって脳へと痛み信号が伝わっていきます3)。suzetrigineの開発はNaV1.8の活性を高める変異一揃いの発見4)に端を発します。NaV1.8を開きっぱなしにするそれらの変異を有する人は、無傷にもかかわらずひどい神経痛を被っていました。ゆえに、NaV1.8を阻害することで痛みを減らせるだろうと想定され、NaV1.8を強力に阻害するsuzetrigineがいくつかの試みから頭ひとつ抜けて今回の承認に漕ぎ着けました。suzetrigineは昨年1月に初出の2つの第III相試験の結果5)を拠り所にして承認されました。その1つでは軟部組織の痛みを代表する腹部美容手術(腹部の過剰脂肪を除去する腹壁形成術)後の痛み、もう1つでは骨痛として代表的な外反母趾手術後の痛みへの同剤の効果が調べられ、2試験ともsuzetrigineの鎮痛効果がプラセボを上回りました。ただし、オピオイド含有薬(ヒドロコドンとアセトアミノフェンの組み合わせ)との鎮痛効果の比較でsuzetrigineは勝てませんでした。suzetrigineの安全性はより良好で、有害事象の発現率はプラセボ群より少なくて済みました5)。中等度~重度の急な疼痛の治療に使うことが許可されたsuzetrigineの1錠の値段は15.5ドルです。初回の用量は100mgで、その後1日に1錠を2回服用6)する患者の1日当たりの値段は31ドルとなります。慢性痛への効果はどうやら覚束ない次にsuzetrigineが目指すのはオピオイドに代わるより安全な鎮痛薬がより切実に待望される、いわば本丸の慢性痛治療の適応獲得であり、糖尿病性末梢神経障害患者を対象にした同剤の第III相試験が昨年の後半にすでに始まっています7)。一見順調そうだったその前途は、昨年の暮れに発表された第II相試験結果を受けて今や傍目には覚束なくなったように見えます。同試験には坐骨神経痛(LSR)患者が参加し、suzetrigine投与群102例の疼痛数値評価尺度(NPRS)の低下はプラセボ群100例と差がつきませんでした8)。Vertex社によると、プラセボ効果は試験を担った54施設ごとにまちまちでした。プラセボ効果がより低かったおよそ40%の施設のsuzetrigine投与患者47例の12週時点のNPRS低下は2点弱で、全体集団と遜色がありませんでした。ゆえにそれら40%の施設でのsuzetrigineの効果は、プラセボ群36例の1点弱のNPRS低下に比べて良好でした9)。Vertex社にどうやら迷いはなく、LSR相手のsuzetrigineの第III相試験を米国FDAなどの規制当局との相談(discussions with regulators)の後に始めます。第III相試験はより整ったプラセボ効果になるように設計すると同社は言っています8)。参考1)Vertex Announces FDA Approval of JOURNAVX (suzetrigine), a First-in-Class Treatment for Adults With Moderate-to-Severe Acute Pain / BusinessWire2)FDA Approves Novel Non-Opioid Treatment for Moderate to Severe Acute Pain / PRNewswire 3)Dolgin E.

今回、ニュース等で痩せ薬として紹介されたフォシーガは、同じ糖尿病の治療薬。ホリエモンなんかが自主診療で高いお金を使い服用されていました。

タイバンコクのエルメスに泣いて笑って#タイでファーストバーキン手に ..

[PDF] The Japanese Journal of Nephrology

[PDF] 2021年度業績目録 論文目録(2021.4 ~ 2022.3)